2010年11月13日土曜日

ニチコン「環境」増強へ EVなどに対応 亀岡?草津工場に20億円投資

 ニチコンは、電気自動車(EV)向けの充電器モジュールや燃料補給用充電設備の生産能力を増強する。供給先の三菱自動車などのEV増産に対応し、2010年度中に亀岡、草津両市の生産子会社に計20億円の設備投資を行う。EV向けに加え、省エネルギー住宅向け電源制御システムなどの環境関連製品で15年度までに売上高200億円の上積みを目指す。
 現在、亀岡の工場では、三菱自のEV「アイミーブ」向けに充電器モジュールやコンバーター(整流器)を生産。草津では電気二重層コンデンサーとリチウムイオン電池による蓄電機能付き充電設備などを組み立てている。
 供給先の三菱自は10年度にアイミーブの生産を前年度の4倍超の8500台に引き上げ、提携先のプジョー?シトロエン?グループに車両のOEM(相手先ブランドでの生産)供給を予定。ほかの自動車メーカーのEV開発、導入の動きもにらみ、ニチコンは京滋の主力工場で製造ラインなどを増設し、車載充電器や充電設備の需要拡大に備える。
 省エネ住宅市場の開拓も本格化させる。大手住宅メーカーと共同で、太陽電池で発電した電気を蓄電し、家庭に安定供給する制御システムの開発を加速する。量産や販売態勢の事業モデルづくりを進めるため、このほど環境事業専門の戦略立案組織を立ち上げた。
 ニチコンは世界的な不況を受けて電子機器向けコンデンサーなどの販売が落ち込み、10年3月期は2年連続の赤字になるが、11年3月期は自動車部品を含む新分野の業績下支えを見込む。
 環境関連事業への開拓を進めた武田一平会長は「先行投資した技術がようやく花開き、来期の黒字転換が見えた。間違いなく次の成長の柱になる」と期待している。

引用元:RMT(リアルマネートレード)専門サイト『RMTワンファースト』

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